前から(慢性の)腹痛に悩まされていませんか?(原因は腹壁にあるかもしれません!)ACNESって何?

皆様。

11月です。

早い!早いです。

 

さてこのブログでは

ぼちぼちと、「よくある疾患シリーズ」「よくある症状シリーズ」続けております。

今日は少し、それには当てはまらないかもしれませんが

「あまりメジャーじゃないけど意外によくある腹痛」というものを少し紹介します。

あんな 敬礼イラスト

 

年単位、月単位で、ずっと続いている

なのに、検査しても特に何もなく「気のせいですよ!」なんて言われる

ピリピリするようなお腹の痛み。。。。

 

そんな慢性的な腹痛にお悩みの方、おられませんか?

そのお腹の痛み、原因は腹壁

詳しくいうと、腹筋(腹直筋)を貫いている神経が原因かもしれません。

その名も、ACNES(前皮神経絞扼症候群)anterior  cutaneous  nerve entrapment syndrome :ACNES)です!!

アクネスと聞くと

ニキビ??と思いたくなりますが、、

ニキビは全く関係ございません!

 

ACNES(前皮神経絞扼症候群)とは

anterior  cutaneous  nerve entrapment syndrome :(ACNES)

お腹が痛い!という時に

実はお腹の中には原因がなく

お腹を覆っている壁、腹壁に原因があるものがあります。

 

腹壁由来の疼痛は、頻度が結構高いにもかかわらず

お腹の中には異常がないため

結構、見逃されていたりします。

 

命に別条はないのですが

患者さんとしては、生活の質(QOLと言います。)が落ちてしまってつらい!という方もおられます。

 

腹壁由来の疼痛の代表例が、今日ご紹介する、前皮神経絞扼症候群(ACNES)です。

 

背骨(胸椎)の肋間神経から分岐した前皮神経は

腹直筋の外縁のあたりで筋肉を貫いて皮膚に到達し、皮膚表面の感覚に関係してます。

下の図は、お腹の輪切りの断面です。

緑のラインが神経で

ACBが前皮神経です。

 

R.C. Maatman et al. / Scandinavian Journal of Pain 17 (2017) 211–217

なんらかの原因で

この前皮神経が腹直筋を貫いているところを圧迫すると

腹痛が出ます。

(J Am Board Fam Med 2013;26:738–744.)

この❌印の点を

ピンポイントに押さえると

痛みが出ます。

 

どんな痛み?

皮膚の表面の感覚の違和感を訴える方が多いです。

「服が擦れている感覚がきになる」

「眠る時に、そこに何か当たると違和感があり眠れない」

服が擦れるのが気になってゆったりした服しか着れないと言う人もいます。

 

 

 

診断は?

診断は身体診察になります。

ACNES 身体診察

(J Am Board Fam Med 2013;26:738–744.)

この左の写真のように

痛い場所がピンポイントです。

またこの右の写真のように

疼痛部位を圧迫しながら腹筋に力を入れてもらうと疼痛が悪化します。(カーネット兆候と言います)

 

治療

治療の第一選択は麻酔薬の局所注射です。

麻酔薬を注射すると驚くほど疼痛が消失しびっくりされることで診断が確定します。

一回目の局所注射で反応するのは86%と言われています。

そのうち24%がその一回で治癒してしまいます。

注射を繰り返して痛みが無くなる方もいますが

あまり改善の場合は手術も考慮されます。(ご紹介になります。)

 

 

 

さて、今日は、お腹の痛みは中の問題だけではない!!

というお話でした。

もし長年腹痛に悩まされ

症状が当てはまるような方おられましたら

一度ご相談くださいませ。

 

あん奈