よくある疾患について〜蜂窩織炎/壊死性筋膜炎との違い〜

 

皆様

こんにちは。

山本 あん奈です。

アンナリスペクト

雨が続いております。

昨日は、ワクチン供給不足により長らくお待たせしていた方々のコロナワクチン接種がようやく叶いました。

皆様、本当にお待たせした挙句に土砂降りの中の来院となり

本当に気の毒で、、、申し訳なかったです。

そんな中でも皆様、「先生も大変ね。。。」と声かけしてくださり

心が暖かくなりました。ありがとうございました。

引き続き、今の当院にできることを、粛々とやってまいります。

 

さて私は、クリニックでは主に

急性疾患を担当してます。

このブログでは

少しづつ私が普段よく診ている「よくある疾患 (common disease) 」シリーズ

についてまとめて行こうと思ってます。

 

もちろん

当院で診察させていただいた場合

患者さんお一人お一人に

診断をお伝えした後で

しっかりその疾患のご説明をさせていただこうと思いますが

聞き逃したり、

繰り返しお聞きになりたいときに

ご自分のペースでいつでも見れるように

コツコツ書き溜めて行こうと考えております。

 

今後「よくある症状からシリーズ」

書いていく予定です。

ゆっくりお付き合いいただけたらと思います。

 

さて今日は、皮膚疾患です。

皮膚の感染症のお話をしたいと思います。

 

 

皮膚の診察イラスト

 

・蜂窩織炎(壊死性筋膜炎との違いを中心に)

どんな疾患か

さて皮膚は実はこのように何層にも分かれています。

皮膚の構造 主に表皮、真皮

表皮、真皮、この下に血管や脂肪などの層(皮下組織と言います)、その下に筋膜に覆われた筋肉があります。

皮膚の構造イラスト

蜂窩織炎(ほうかしきえん)というのは表皮、真皮、皮下組織が細菌に感染した状態です。

傷があって細菌の侵入経路がわかる場合と、どこから侵入したのかはっきりしない場合があります。

水虫などの創部も侵入門戸となります。

 

感染した皮膚は赤く腫れ上がり、熱くなっている(熱感)事が多いです。

熱が出ることもあります。

糖尿病があると皮膚の感染を起こしやすいとされております。

 

 

 

蜂窩織炎と同じ皮膚の細菌感染ですが、似て非なるものがあります。

それは、壊死性筋膜炎という病気です。

同じ皮膚の病気ですが、もっと深い筋膜の細菌感染、筋膜に沿って細菌が広がります。

実はこちらは、初めは軽傷に見えても、どんどん進行し命に関わる病気です。

スピード感を持って、皮膚の所見が広がって、高熱が出ます。

皮膚は水泡を伴うこともあります。

処置をしなければ、あれよあれよというまに、重篤な状態になってしまいます。

致死率30-40%

実に恐ろしいことです。

いち早く外科的な処置、入院の上、抗生剤使用、全身管理が必要になります。

 

診断はどうやってつけているか?

 

実は、皮膚所見で

蜂窩織炎と壊死性筋膜炎を分けるのは非常に難しいのです。

壊死性筋膜炎は筋膜に沿ってサァーーと感染が広がり

周囲の血管が詰まり、皮下組織にまで炎症を及ぼすので

一見、皮膚の見た目が正常なところも押さえると痛いことがあります。

これは一つのポイントかもしれません。

 

あとは、水疱や血豆ができたり

皮膚がぶよぶよしていたり、皮膚を触ると雪を踏むような感触があるときは(握雪感と言います)

壊死性筋膜炎を疑います。

 

あとはエコー検査などもかなり役に立ちます。

造影剤を使用したCT検査、MRIもかなり有効です。

そのほかに血液検査も行います。

 

 

 

治療はどうするのか?

蜂窩織炎の治療は

まず局所を清潔に保つこと。

 

それに加えて

蜂窩織炎を起こしやすい細菌が分かっているので(黄色ブドウ球菌やレンサ球菌です。)

それに対して効果のある抗生剤を使用します。

 

症状の軽い場合は抗生剤内服を行います。

ひどい場合は抗生剤点滴を行います。

場合によっては

安静目的の意味も込めて(特に足の場合は足を挙げておくと治りやすいため)入院をオススメする場合もあります。

 

一方壊死性筋膜炎はそうはいきません。

こちらは上記のように

命に関わる疾患です。

壊死した組織をいち早く外科処置で取り除く(デブリードマンと言います。)必要があります。

一刻を争います。

細菌も上記に含めてクエブシエラ菌など違う細菌が原因になります。

 

 

 

 

誰でも何でも、ご相談あれ。

 

さて今日は皮膚の感染。蜂窩織炎を壊死性筋膜炎との対比で見てきました。

このように皮膚が赤いぞ!痛いぞ!!!

という場合も

ぜひ一度ご相談に来てください。

 

診察の上

必要があれば

皮膚科の専門の先生、場合によっては形成外科の先生にご紹介させていただきますね。

 

まずは困ったら、とりあえず、気軽にご相談を!!

我々は、そのためのあなたの家庭医です!

寄り添うクリニックイメージ

 

 

コロナウイルスの猛威がなかなか終息せず

皆様、本当に毎日不安で

制限の多い生活をされていると思います。

本当にお疲れ様です。

いつか前のようにマスクなしで笑い合える日を目指し

希望を持って

目の前にあるできることを

やってまいりましょうね。

あん奈