漢方の処方を受けておられる方へ

こんにちは。

今日はとても綺麗な秋晴れでしたね。

ただとても暑かったです。

 

 

さて当クリニックでは

診療の中に、漢方も取り入れております。

前回も漢方に関する記事を書かせていただきました。(漢方薬が適応になる場合→こちら

 

漢方薬イメージ

 

今後も当院の漢方に関する考え方を少しずつお話しします。

 

漢方は必ず食前か食間服用しないといけないか?

 

漢方薬の用法用量は

食前または食間服用となっています。

食前、食間に服用する理由としては吸収効率の問題という意見もあります。

でもそれほど明確なエビデンスはないようです。

 

また一部の漢方薬、例えば、麻黄、厚朴、防已などは食後の方が

胃の中がアルカリ性なので吸収されやすいとも言われます。

 

それに、飲めないと全く効果は現れません。

 

私は、胃に対する作用の漢方は食前、食間が良いと思いますが

それ以外は、飲めるときに飲んでも良いかな?と思っております。

 

どうしても生活スタイルなどから、食後ではないと飲めないという方は相談して食後に処方させてもらうこともあります。

 

 

飲み方のおすすめ

一般的なお薬は、水で飲むのが一般的だと思います。

なので漢方薬もパッと口に入れて上から水で流す

という飲み方を皆さんされているかもしれません。

 

それで効果がないことはないのですが

本当にその薬効を引き出すための

おすすめの飲み方は温めて飲む。飲み方です。

 

簡単な方法

その1:漢方エキス剤を湯呑みに入れて上から100cc程度のお湯を入れてよく溶かして飲む

その2:漢方エキス剤を大きめの器に入れて約50cc程度の水を加えて電子レンジで30秒〜1分チンする。

 

飲み方の違いで、今まで効果なかった人に同じお薬で効果は出ることもあります。

 

もし、吐き気があるとかなら、冷たい水でも問題ないですからね。

 

★漢方エキス剤とは

漢方薬の水分を飛ばしてできた粉を、吸湿性を抑える工夫をして顆粒にしたもの。

 

Beautiful young woman drinking tea at home, closeup

味や匂いが苦手な場合

色々な工夫が紹介されています。

・まず先に、お湯や水を口に含んでから服用する。

・オブラートを使用する。

・ココアパウダーを混ぜて砂糖を少し入れて飲む

・ゼリーを大きめのスプーンに入れてその上に漢方エキス剤を置いてゼリーを包み込む

・おかゆに混ぜる。

 

お試ししてみてくださいね。

牛乳やジュースで飲んだり、味噌汁で飲むのはあまり勧められないようです。

 

漢方を飲めば飲むほど効くのか?

漢方薬の効果は用量依存的ではありません。

飲めば飲むほど効果が出るのではなく

その人に適した服用量があります。

また漢方薬も副作用があります。

副作用はほとんど不可逆的なものではありません。

服用を中止すれば症状が治まるものがほとんどです。

出された量を超えない範囲で自己調整しても良いものは処方の際にお伝えしますね。

 

いわゆる西洋薬と一緒に併用しても良いのか?

ほとんどの漢方薬は西洋薬との併用処方されています。

当クリニックでも併用が必要な時は併用して処方しております。

もちろん、作用を増強し合うなど

注意すべきものは当然ありますので

こちらで併用の問題がないことを確認してお出しします。

 

西洋薬タブレットイメージ

 

妊娠中なのですが、、、

漢方薬には

いわゆる催奇形性の報告はなく

流産、早産、胎児の影響について問題になった症例報告も特にありません。

ただし、

期間形成期(妊娠4-15週)は

念のため、漢方薬も服用を控えていただきます。

 

当クリニックでも若い女性の方で

漢方の適応の方がたくさんおられます。

初めに妊娠中かどうかこちらも確認しますし、もし途中で妊娠が分かったらぜひ教えてくださいね。

 

授乳中なのですが。。。

漢方薬は乳汁中にも分泌されるので

新生児、乳児への影響を考慮しなくてはいけません。

特に注意が必要なのは、大黄、麻黄などです。

大黄は哺乳児に下痢を起こしてしまいますし

麻黄は興奮、ほてりなどを起こします。

そのほかにも注意を要するものがあります。

なので授乳中であればぜひ教えてください。

問題ないものをチョイスしたいと思います。

授乳中の赤ちゃんイラスト

保存は、吸湿にご注意!!

漢方エキス粉末は、とても湿気やすい製剤です。

そのため防湿性の高い包装になってます。

湿気ると固まったり、変色したりします。

分包した場合、

チャック付きのビニール袋や茶筒に入れて

しっかり蓋をして、

直射日光を避け

なるべく湿気の少ない

涼しいところに

保管してください。

 

 

 

 

 

さて今日は漢方薬の飲み方、特徴などについて

簡単にお話ししました。

また折に触れて漢方薬の情報をお伝えしていきますので楽しみにしておりてくださいね。

 

あん奈