紹介状(診療情報提供書)のすすめ。選定療養費って何!?

こんばんは!

今日はとても暑かったですね。

ついちょっと前まで肌寒かったのに。。。

気温差にお体疲れてませんか?

暑くなりだすと、待ったなしに一気に暑くなります。

体がまだ、暑さに慣れてないうちに・・・・

是非、熱中症には是非お気をつけくださいね。→こちら「よくある疾患シリーズ 〜そろそろ、熱中症の季節です〜」

 

扇風機にあたる少年

 

 

さて今日は、いわゆる「紹介状」についてお話ししたいと思います。

みなさまは、「紹介状」をご存知でしょうか?

大きな病院に受診された時に、「紹介状はお持ちですか」と聞かれたことはないでしょうか?

 

紹介状は正式には、「診療情報提供書」と言います。

この紹介状、診療情報提供書というのは、医療機関同士がとりかわす、大切な患者さんに情報です。

どんな時に取り交わすのでしょうか?

いろいろなパターンがあります。

・かかりつけ医が、自分の専門としない領域の専門医の先生に診察を依頼する場合

・かかりつけ医が、大きな病院へ画像検索や入院を依頼する場合

・かかりつけの患者さまが救急搬送された場合、普段の様子を伝える場合

・大きい病院から退院して、地域のかかりつけ医に診療が引き継がれる時

・主治医が代わる場合(転居など)

・2つの科にまたがって受診されている場合にお互いの情報交換として(併診)

 

内科から外科

このようにさまざまなパターンがありますが

紹介状(診療情報提供書)というのは形式上のものだけでなく、病状や今までの病気の歴史(既往歴)

普段の様子などさまざまな情報が集約された、医療機関同士が連携を図る上で欠かせないものです。

次の章では内容についてもう一度詳しく見て参ります。

紹介状(診療情報提供書)に書かれる内容とは?

具体的にどのようなことは記載されているのでしょうか?

実は、「上手な紹介状の書き方!」と若手医師向け雑誌に特集や連載が組まれるほど

紹介状は奥深いものです。

さまざまなセッティングで書くべき内容(伝えるべき内容)も変わってきます。

それでも一般的に必ず押さえておくべき項目としては以下のものがあります。

 

・基本情報(氏名 生年月日 性別 住所など)

・紹介目的(検査希望 加療希望 入院希望など)

・主な症状

・疑われる病名と根拠

・普段通院中の病名 治療経過

・内服内容

・アレルギーの有無

・患者さんの背景(患者さんの希望など)

 

普段診ている医師だからこそわかる情報

普段から患者さんとの診察の中で積み上げていった患者さんの想い

そういったものを医学用語に変えて、しっかりその流れの中で

検査や診療、入院加療などを受けていただけるように

リレーのバトンを繋ぐように医療機関から医療機関へ患者さんが移る場合は基本的に紹介状がつきものです。

紹介状(診療情報提供書)があるメリットとは??

基本的に、紹介状がある方が診療がスムーズです。

前医が今まで積み重ねてきた検査や考え方などそのまま頂けるわけですから

時間や費用の短縮になります。

 

患者さんがどう聞いているか、と前医の紹介状の内容が少し異なる場合もあります。

その場合、患者さんともう一度一から「同じ土俵に立つ」ようにすり合わせていくという

ことが必要になります。

どのように、ご本人やご家族が捉えておられて、それが医学情報と相違があるのか?

これもすごく大きな情報です。

 

またかかりつけ医から、専門医や大きな病院にご紹介した場合

その診療や検査の結果は、

「返書」という形でかかりつけ医の元に返ってきます。

それによりかかりつけ医は、より深くその方の全体を知ることになります。

大病院を受診するときに、紹介状がないと、、、選定療養費が発生!?

また、

紹介状なしに大きな病院を受診すると、別料金が発生することはご存知でしょうか?

紹介状がないと必ずしも診察を受けられないわけではありませんが、

2016年の4月から

大病院(大学病院などの「特定機能病院」と、病床数200床以上の「地域医療支援病院」)で診察を受ける場合、

選定療養費として初診時5,000円以上の特別料金を、診察料とは別に支払うことが義務付けられました。

中には大病院以外でも料金が発生する場合があります。

もちろん、紹介状(診療情報提供)提供料として、保険の自己負担額に応じて数百円発生しますが、選定療養費と比較しても

かなり費用は抑えられます。

紹介状受付

 

ぜひ、他院へ受診する際は、紹介状を作成してもらってくださいね。

いかがでしたでしょうか?

患者さんの中には

「前の先生に悪いから。」「言い出しづらい」と思いなかなか他院への受診希望を言い出せない方が居られます。

でも医師は、基本的に

信念を持って患者さんを診ております。

その方が治ること、納得した医療を受けられる事を願っているものです。

なので、

他院に受診されるときには

「自分は、今までこう考えて、こういう計画で診ていて、こう見立てている」ということを

自ら説明したいと思っている医師が多いと思います。

その上で病状が安定したら、また引き続き診療を継続したいと思っているものです。

 

まして、患者さんの情報は患者さんのものです。

ぜひ、他院へ受診される時は紹介状の作成を依頼してみてくださいね。

 

当院に通院中の患者さんも、当院にない検査を施行する時、当院では判断に困る場合、専門医加療が必要な場合

丁寧に普段のご様子や、これまでの経緯、患者さんの希望や想いを紹介状に記して、ご紹介しております。

そして、当院で診察可能な状態、状況になりましたら、返書と共に当院におかえりをお待ちしております。

こうした仕組みのおかげで、シームレスな診療ができると考えております。

大きい病院と小さい病院

 

今日は紹介状についてお話ししました。

最近、更新が滞り申し訳ありません。

 

おかげさまで、受診していただける患者さんも増えております。

診療の特性上、その日に「体調のすぐれない方」を初診で診たり、訪問の患者さんの急変があったり予定通りにならないこともありますが

定期の患者さんは、診療予約システムも活躍しておりますので

ぜひご利用くださいませ。→こちら

これからも

更新ゆっくりですが

続けていきたいと思うのでよろしくお願いいたします。

 

あん奈