よくある症状シリーズ 〜全身倦怠感(体がだるい)〜 

こんばんは。

連日、コロナワクチンの3回目の接種を続けております。

現在3回目接種されている方々は、1、2回目接種されていたときは、6、7月だったので

思えばそのころは暖かかったのに

3回目の今日この頃は寒くて、厚着されている方が多く、、

なんかそれを思うと

時間が経ったなあと、

本当に長い間この世の中はコロナと戦ってたんだなあと

考えてしまう毎日です。

皆様と、「お元気でしたか?」「先生も。」とお話ししてお互いの元気を喜び合う患者様も多くおられました。

そして皆様、なるべくさっと服を脱いで接種できるように

工夫してくださっている方が多く

そうやって気を遣って下さることに感謝いたします。

ありがとうございます。

 

ワクチン接種イメージ

さて、、

久しぶりによくある症状シリーズを書こうと思います。

今日のテーマは、全身倦怠感です。

 

倦怠感のある男性

全身倦怠感、「体がだるい。」と言う症状で来られる方は結構おられます。

私は初診を担当しておりますが

1、2位を争う主訴かもしれません。

クリニックではどうやって、診察を進めていくのか少しお話ししたいと思います。

リスペクト

 

★過去のよくある症状シリーズはこちらです。

・めまいがする。。。→こちら

・こむらがえり→こちら

・不眠→こちら

 

全身倦怠感とは??

全身倦怠感とは、体がだるい、元気が出ない、なんとなく疲れている。。。。

そんな症状です。

実は、その症状を表す疾患はかなり多岐に渡ります。

身体的な問題でも、精神的な問題でも、またその両方が混じっていても

この「倦怠感」症状で現れることがあります。

医師は、皆様がおっしゃる倦怠感というのが何を意味するのか正確に捉えるために

さまざまな角度から診察を進めてまいります。

鑑別診断にはどのようなものがあるか?

さて上記のように

「倦怠感」というのは非常にざっくりした、もしかしたらそれぞれ表現している感覚が少し異なるかもしれない症状です。

なので鑑別診断は本当になんでもあり得ます。

 

それでも

よくある疾患を挙げますと

まず一番に考えるのはなんらかの感染症です。

風邪やインフルエンザや、コロナウイルス感染症、肺炎、尿路感染症どの感染症も倦怠感があります。でも発熱など他の症状も起きてくることがほとんです。

次に内分泌系の疾患

糖尿病、甲状腺という元気のホルモンを出す臓器の機能が亢進してても低下してても(甲状腺機能亢進症/低下症)副腎不全こういった疾患も倦怠感がきます。

貧血や電解質の異常も倦怠感という症状でくるかもです。

体のどこかに悪性疾患があっても。。。

お薬の影響や、アルコールだって。。。

うつ病などの精神的な問題や不眠症も倦怠感があります。

最終的に「妊娠」だったという事もあります。

また、「慢性疲労症候群」という病気も存在します。

 

診察では何を見ているのか?

(問診)

倦怠感という症状から考えるととてつもなく広い鑑別になるので

+αの症状があるか?ということも重要なポイントになってきます。

熱はあるのか?眠れているのか?体重が減ってきていないか?・・・・

 

また、その倦怠感が急に起こったものかだいぶ前からずっとそうなのかも参考にお話を聞いていきます。

 

そのほかにも

「生活習慣の乱れはないか?」「お酒は飲み過ぎていないか?」

など生活リズムも確認していきます。

 

また

「夜は眠れているのか」「気分の落ち込みはないか」「食欲はあるのか?」といった精神的な要因を探ります。

「休んだら楽になるのか?」というのもひとつのポイントです。

 

精神的な原因が疑わしい場合には

専用の問診も取ってまいります。

問診風景

(身体診察)

一般的な身体診察です。

脈が早くないか?

リンパ節が腫れてないか?

貧血の兆候はないか

甲状腺は腫れてないか?

心臓の雑音がないか

肺の雑音がないか

足のむくみがないのか

筋力の低下がないか

上記の鑑別疾患を念頭におきながら、ご本人は気づかない兆候がないか診てまいります。

 

(クリニックでできる検査)

採血や、心電図、レントゲンが必要となることもあります。

 

 

採血のイメージ

 

治療

治療は、それぞれの原因に合わせて行います。

鑑別がつくまで、漢方薬を開始することもあります。

漢方薬のイメージ

 

 

 

さて、ここまでお話ししてきましたが

このように、倦怠感というのは

とても広い概念です。

すぐに原因が掴めない可能性もあります。

緊急具合を見定めながら、ゆっくり原因を探ってまいりますね。

もちろん

クリニックでなかなか原因が掴めない場合、なかなか改善しない場合は

大きな病院にご紹介したり、

診断がついて専門治療が必要な場合には

適切なタイミングで、適切な後方病院にご紹介します。

 

 

さて、何も病気でなくても

体がだるーーい!ということもありますね。

皆様、本当に今日一日お疲れ様でした。

お風呂でゆっくり体を温めてぐっすりお休みくださいませ。

 

あん奈